サイトの状況
・サーバーPHPバージョン:5.6 (8.3までバージョンアップ可能)
・WordPressバージョン:バージョン 4.9.4(最新は6.8.1)
上記のように明らかにWordPressバージョンが古くても、「ダッシュボード>更新」を確認すると最新バージョンの WordPress をお使いです。と表示されることが多いです。

過去2回、更新ボタンが表示されるところを見たことがない..。
こういう時は、WordPressを手動でアップロードします。
基本的には、以下の参考サイトを確認すれば対応できたのですが、自分なりのやり方をここに記しておきます。


古いWordPressサイトをアップデートする前に
「古いWordPressサイトをアップデートする」場合の私の作業の流れをまとめておきます。
- PHPバージョンを7.4か8.2に変更
※ いきなりPHP8.2にすると、古いWordPressやプラグインが動かなくなる可能性があるため、まずは7.4や8.2で動作確認するのがおすすめ - WordPressを最新に手動更新 (FTP + データベースの更新)
- テーマ・プラグインを最新に更新
※古いプラグインなのに最新ですと表示され、更新できない場合もある
※プラグインはテスト環境でアップデート後、エラーが出た場合は更新せず全停止にした - 最終的にPHP8.2に変更 ※2025.6.7時点
- サイト全体をテストして問題なければ完了
上記のように、最初にPHPバージョンをあげてから、「古いWordPressサイトのアップデート」を行います。
以下から説明するのは、2の部分になります。
1. バックアップの取得
以下で取得します。
① All-in-One WP Migration and Backup
② FTPでドメイン直下のファイル全て

特に②は時間がすごくかかります。私の場合は、何年か分のメディアの画像が多いことが原因。そんな時は、wp-contentフォルダを除外してバックアップを取ると早いかも。(wp-contentフォルダは消さずに、そのまま残す為)
2. WordPress公式サイトから最新のWPをダウンロード
公式サイト からダウンロードします。
ダウンロードしたものから、wp-contentを削除。
wp-configや.htaccessは含まれていないと思いますが、確認してある場合は除外します。
3. 2で取得したファイルをドメイン直下にアップロード
FTPを使い、ダウンロードしたWordPressをアップロード(上書き)します。
ただし、以下のファイルは上書きしないため注意です。
サーバー上に残しておくコアファイルは以下になります。
- wp-contentフォルダ ※1
- wp-imagesフォルダ(もし存在する場合)
- wp-config.php
- .htaccess
- アドセンス認証に使うtxtファイル
※1 上記に当てはまるwp-contentフォルダの中でも、「languagesフォルダ」と「cacheフォルダ」だけは事前に消しておきます。
もし、WordPressとは別にサーバーへ自分でアップロードしたファイルやフォルダなどがある場合は、データを残しておくようにしましょう。
テーマやプラグインが入っているため、上書きしない。
設定やDB情報が含まれているため、上書きしない。
❶ languages フォルダを削除する理由
- 古い言語ファイルが残ることで不具合を引き起こす可能性がある
- WordPressのバージョンが更新されると、言語ファイル(翻訳ファイル)も新しくなることが多い。
- 古い
languages
フォルダの中に残っている.mo
や.po
ファイルが新しいWordPressと互換性がなく、表示がおかしくなったり、不完全な翻訳が使われることがある。
- 最新版で自動的に新しい言語ファイルが取得されるため、手動更新時には削除しておいて問題ない
❷ cache フォルダを削除する理由
- キャッシュファイルが新しいWordPressの動作を妨げる可能性がある
wp-content/cache
に保存されているキャッシュ(テンプレートキャッシュ、プラグインキャッシュなど)が、更新後のコードや構成と合わず、画面表示や動作に不具合を引き起こすことがある。- 特に、キャッシュプラグイン(例:W3 Total Cache、WP Super Cache など)を使用している場合、古いキャッシュが悪影響を及ぼす。
✅ 結論
languages
と cache
の両フォルダは、更新後に新しいものが再生成・再取得されるため、更新前に削除しておいたほうが安全です。
特に手動アップデートでは、こうした不要・旧式のファイルが原因でエラーや表示不具合が発生しやすいため、事前に削除してクリーンな状態にしておくことが推奨されます。

一番最初に掲載した参考サイトで、古いサイトのファイルは消すか、上書きするか。で意見が異なります。私は過去2回、上書きで問題なかった為、上書きで対応しました。
4. データベースの更新
アップロード後、サイトにアクセスすると「データベースの更新が必要です」と表示されるため、アップデートします。
5. 動作確認
サイトが問題なく動作するか、確認します。